社会

精神保健福祉法改正案

精神保健福祉法、その他福祉関連の法律があることすら知らない人が多いと思います。

いまだ「精神障害を持った人=危険」という誤解をしている人の割合の方が多いと思います。

今、世の中はノーマライゼーション化を勧めるために、法改正が信じられないスピードで行われています。

差別を完全になくすことは不可能

障害を持っているからと言って差別を受けるいわれはありません。しかし、精神上の問題で社会で生きていくことが難しいと感じたことがない人からすれば、精神障害を持った人に対して偏見を持つことは無理もないです。

障害を持った当事者からすれば、もっと法律を改正して自分が生きやすい世の中にしてもらいたい、働くときの支援ももっと徹底してもらいたい、最賃は絶対に保証してもらいたい、などと考えます。そして、それを当然の権利として考えているはずです。もし、それが受け入れられなければ「差別だ」と思う人も中に入るでしょう。

しかし、障害を持っていない人からすれば、自分たちだって生活が苦しい、生活保護以下の生活しかできていない、障害を持っているからと言って自分たちより楽に生活ができるようになるなんて逆差別だ。と、障碍者たちが現在受けている支援だけを見ても反発したくなる気持ちになるかもしれません。

結局、障害を持った人もそうでない人も、自分が社会で生きていくために苦しいのに、一方だけが特別扱いされるのは許さない。と感じるのです。

人間全員が、「自分がどうなっても他人が幸せになれればそれが自分にとっての幸せ」という、仏の心を持っていればそもそもこんな問題は生じません。

人間は自分を中心に生きているのだから、何をどうしても世の中に生きているすべての人間がうれしいと思える法律ができるわけがない。一部の人が得をすると思うような法律ができればその一方でその法律によって損をしたような気になる人もいる。

西日本新聞の社説に話題に取り上げられていたのでそれをみて精神保健のことを少し知ってもらいたい。

「現場の声」聴いて再考を

当事者ら「現場の声」に背を向けた法案なら政府は考え直した方がいい。先議の参院で自民、公明の与党などの賛成多数で可決した精神保健福祉法改正案のことだ。

措置入院患者の支援強化を図る狙いだという。「社会復帰の促進及びその自立と社会経済活動への参加促進のために必要な医療その他の援助を適切かつ円滑に受けることができるよう退院後支援の仕組みを整備する」とうたった。

退院後の支援が不十分との反省から、その仕組みを整えるという目的に異論はない。問題は内容にある。患者の退院後支援計画を作るため、都道府県や政令市が設ける精神障碍者支援地域協議会に警察の参加を想定していることだ。

所管の厚生労働省は「犯罪行為に発展するケースへの対応を協議するため」と説明する。この改正案は、相模原市で昨年7月に起きた障碍者施設殺傷事件がきっかけとなってまとめられた。

起訴された元施設職員は事件前、障害者殺害を示唆する言動で措置入院となったが、退院後の住所を相模原市や病院が把握していなかったことが問題になった。

確かに衝撃的な事件だった。しかし障害の程度や因果関係は証明されていない。にもかかわらず支援の枠組みに捜査当局が加わることには監視強化の懸念が大きい。

日本障碍者協議会は「精神障害者への差別・偏見を助長し、権利侵害への危険性がある」と疑問を投げかける。日本精神神経学会も「精神科医療の役割は病状改善など精神的健康の保持増進。犯罪防止を目的として法改正をすべきではない」と指摘する。

こんな声を気にしたのだろう。厚労省は改正案の趣旨に盛り込んでいた「事件の再発防止」の表現を審議途中で削除した。異例の対応で塩崎恭久厚労相が陳謝した。

法律の必要性を示す趣旨を変えたなら、内容も再検討するのが筋だろう。政府、与党は早期成立を目指すというが、拙速な法改正は危うい。退院後の支援で本当に必要なことは何か。「現場の声」にもっと耳を傾けて再考すべきだ。

根本改革が必要

私は地域で生きるということには賛成だが、精神障害を持った人の中には一人で生活をすることができず常に福祉施設の支援員がフォローをし続けなければならないこともある。

その人たちが、親元にいるのであるなら支援は比較的容易にできるだろう。しかし、親が亡くなり、一人で暮らすとなったときどうするのだろうか。「地域で暮らす=1人でアパートを借りて暮らす」ではなく、施設が障害者の暮らせる居住場所をつくればよいと思う。

実際に、精神障碍者たちが少人数で集まり、数名の支援員が生活保護を行っているという取り組みが増えている(高齢者施設が増えすぎているのでそのようなものがあることすら知らない人がほとんどだと思うが)。その規模をもっと拡大し、希望者だれもがそこで住むことができるようになれば、親亡き後の子どもの生活を悩むことが軽減されるだろ。

精神障碍者に莫大な投入されているが、そのお金をうまく利用すれば、10年以内には精神障害者が居住場所は限定されるがそれを除けば地域で自由に生活ができるようになるのではないだろうか。

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